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ヘルペス

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口唇ヘルペス

くちびるやその周囲に赤い水ぶくれができる病気“口唇ヘルペス”。
風邪で熱を出したり、疲労とか強いストレスがたまって体が弱っているときなどに狙われます。
早い時期に治療を始めるほうが、気になる症状も治りが早くなります。
口唇ヘルペスがどんな病気なのか、治療法、日常生活の注意点をご紹介しましょう。

教えて!「ヘルペス」Q&A

口唇ヘルペスってどんな病気?

風邪で熱を出したり、疲労とか強いストレスがあるときや、強い紫外線を受けたとき、胃腸が弱っていたり、なんらかの薬剤を使用したときなどに、はじめ口の周りなどが赤くなり、しばらくするとその上に米粒くらいの水ぶくれが群がってきます。患部には軽いかゆみやほてり、痛みなどを感じた経験のある人は多いのではないでしょうか。この症状が、口唇ヘルペスです。

ヘルペスは疱疹。
“ヘルペス”というと、なんだか怖い感じがしますが、じつは、皮膚に水泡ができる病気で“疱疹”とも呼ばれます。

子供の頃に、口の中や唇などに水ぶくれができたりしますが、こういった症状の多くは、ヘルペスウイルスに感染して症状がでたものです。風邪をひいた時、鼻の下などにできる水泡(いわゆる熱の華)は「ヘルペスの再発」と考えられています。

一度はかかるヘルペス。
ヘルペスはかなり一般的な病気です。20歳代では60~70%が、50歳代以上ではほとんどの人が知らない間に感染してしまっているといわれます。そして、初感染や再発を含めて、かなり多くの人がヘルペスの症状を発症してしまっているとみられています。

月間20万人もの患者。
初感染や再発で、ヘルペスにかかったことのある人はおよそ900万人もいるといわれます。このうち「口唇ヘルペス」や「ヘルペス性口内炎」などで病院に行く患者が月間18万人(ほかに「性器ヘルペスの患者が約2万人」)にものぼります。しかもこのヘルペスは、どうも風邪が流行する時期に多く発症しやすいようです。

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口唇ヘルペスの症状は?

口唇ヘルペスの症状は、はじめ口の周りなどが赤くなり、しばらくするとその上に米粒くらいの水ぶくれが群がってきます。患部には軽いかゆみやほてり、痛みなどを感じます。普通は、水ぶくれがやがてかさぶたとなって、10日~2週間くらいでおさまってしまいます。

また、同じヘルペスウイルスが原因で口内炎の症状が出る場合もあります。

皮膚症状は2週間ほどでなおります。

初感染であるのか再発であるのか、体調のよしあしなどの要因で症状の程度は異なりますが、口唇ヘルペスは基本的に次の4つの段階を経て2週間ほどで治っていきます。

前賭期の症状
口唇ヘルペス ピリピリ、チクチク、ムズムズする

ピリピリ、チクチク、ムズムズする
水ぶくれが現れるのに先立ち口唇ヘルペスのきざしがみられます。皮膚にピリピリ、チクチク、ムズムズなどの違和感、かゆみ、ほてりなどを感じます。再発を繰り返す人は自分でわかるようです。

はじめに現れる症状
口唇ヘルペス 赤く腫れる

赤く腫れる
皮膚の違和感、かゆみ、ほてりなどの自覚症状が出てから半日以内に赤くはれてきます。
この時期は患部でのウイルスの増殖が活発です。このような早い時期に治療を始めることが大切です。

2~3日後に現れる症状
口唇ヘルペス 水ぶくれができる

水ぶくれができる
赤くはれた上に水ぶくれができます。この中にはウイルスがたくさん存在します。水ぶくれは初感染では大きく、再発を繰り返すと小さくなっていきます。
水ぶくれが破れてしめっぽくなった患部に触ると粘膜や傷のある皮膚の場合、感染します。
口紅などが合わなくてできる水ぶくれはくちびる全体にできるのに対し、口唇ヘルペスでは、初感染をのぞき、1か所に集まってできるのが普通です。

回復期の症状
口唇ヘルペス かさぶたができる

かさぶたができる
かさぶたができて治っていきます。

単純ヘルペスは皮膚に痕を残さないのが特徴ですが、からだの抵抗力が低下している人では、えぐれた痕が残ることもあります。また、まれに患部近くのリンパ節が腫れることがあります。

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口唇ヘルペスの原因は?

くちびるやその周囲に小さな水ぶくれができる病気“口唇ヘルペス”は、単純ヘルペスウイルスが原因で起こります。このウイルスの特徴は最初に感染(初感染)した後免疫ができても、機会があれば再発を繰り返すということです。
大人にみられる口唇ヘルペスのほとんどが再発型で、年1~2回の再発が多いようです。

ヘルペスはウイルスのしわざ。
口唇ヘルペスの病原体は「単純ヘルペスウイルス」です。ウイルスというのは、1ミリの1万分の1くらいの大きさで、ほとんど遺伝子だけでできています。この最も小さな生き物たちは、自分では子孫をつくることさえできません。そこで、他の生き物の細胞の中に入り込んで、その細胞の材料を拝借しながら自分のコピーをつくり出します。これが感染です。誕生した多くのコピーウイルスたちは、やがて細胞を出て、次々と新しい細胞に感染していくのです。

はじめて単純ヘルペスウイルスに感染しても、明らかな症状が出るケースは多くありません。しかし、ヘルペスウイルスが、人間のからだの神経細胞の中に隠れ潜んでしまうことがあります。これがヘルペスウイルスの特徴である「潜伏感染」です。ウイルスが神経細胞の中でじっと潜伏している間は、何年たってもヘルペスの症状は出てきません。ところが、からだの抵抗力が衰えているときなどに、急に出てきて暴れ出すのです。

ヘルペスはウイルスの種類。
一口にヘルペスウイルスといっても、種類によってその症状は違います。
下の表に、主な3つのヘルペスについてまとめました。

主なヘルペスウイルス 病気
単純ヘルペスウイルス1型 口唇ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎、 ヘルペス性角膜炎、
カポジ水痘様発疹症、GH(性器ヘルペス)、ヘルペス性脳炎など
単純ヘルペスウイルス2型 GH(性器ヘルペス)など
水痘・帯状疱疹ウイルス 水痘、帯状疱疹
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ヘルペスはどうしてうつるの?

単純ヘルペスウイルスは感染力が強く、直接的な接触のほかにウイルスがついたタオルやグラスなどを介しても感染します。したがって親子、夫婦など親密な間柄で感染することが多く、俗に“愛のウイルス”と言われたりします。

他人との接触、自分自身の患部からも感染する可能性が。
症状が出ている時期はウイルスを大量に排出しています。以前にヘルペスにかかったことがなくヘルペスウイルスに免疫がない人や、免疫があっても抵抗力が落ちている人は、この時期の患者に接触すると、ヘルペスに感染する率が高くなります。

感染した場合、接触した日から3~7日目に発症することが多く、具体例として、口唇ヘルペスの大人が乳幼児にキスすることによって発症する乳幼児のヘルペス性歯肉口内炎や口唇ヘルペスがあげられます。これは自分自身の患部に触れて他の部位に感染する場合にも当てはまり、患部に指で触れた場合、きちんと手洗いをしなければ、数時間は感染する可能性があります。なお、アトピー性皮膚炎の人では皮膚のバリア機能が低下しているので、皮膚から感染してひどい症状が出ることがありますので注意が必要です。

無症状でもウイルス排出の可能性が。
ウイルスを持っていても症状が出ていない場合、たいていウイルスは神経細胞に潜んでいるのですが、唾液や精液などにウイルスが排泄されていることもあり、この場合、無症状であることから自分の体液にウイルスが出ていることに気がつかず、キスやセックスでパートナーに口唇ヘルペス、GH(性器ヘルペス)を発症させることがあります。特に、パートナーがヘルペスウイルスに対する免疫を持っていない場合には重症化するので、気になる人は抗体の有無を検査するとよいでしょう。

大人の初感染が怖い。
ヘルペスは、ほおっておいても、10~2週間くらいで治るわけですから、比較的軽い病気といえます。でも、大人になってから初感染した場合などは、症状が重くなることもあります。近年では、子供のときにヘルペスに感染しない人が少しずつ増え、大人になってから初感染するケースが多くなってきているので注意が必要です。

また、いろいろな理由でからだの免疫力が低下している人も、発症した場合は症状が重くなってしまう危険があります。

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ヘルペスはどうして再発するの?

ヘルペスの症状が現れやすいのは、風邪で熱を出したり、疲労とか強いストレスがあるときや、強い紫外線を受けたとき、胃腸が弱っていたり、何らかの薬剤を服用したときなどです。

体力が落ちていると、ちょっとした刺激が潜伏しているウイルスを活性化させてしまうわけです。

再発しやすいヘルペス。
やっかいなことに口唇ヘルペスはしばしば再発し、その回数は年に1~2回が多いようです。日常よくみられる口唇ヘルペスはほとんどが再発によるものです。普通は、再発のたびに軽症化し、水ぶくれは小さくなり、患部も狭い範囲におさまります。ただし、アトピー体質の人では重症化することもあります。

赤く腫れて水ぶくれができ始める3~4時間前に、くちびるや鼻の周り、顔面にピリピリ、チクチク、ムズムズなどの再発のきざしがあるため、再発することが自分でわかるようです。

ウイルスは体内にひそんでいて何らかのきっかけで再発。
乳幼児期の単純ヘルペス1型の初感染は、ヘルペス性歯肉口内炎などで現れることもありますが、たいていは症状が出ません。初感染の後、ウイルスは神経細胞にひそみ、何らかのきっかけで暴れだして口唇ヘルペスなどとして再発します。初感染で口唇ヘルペスということもありますが、日常みられるのはほとんどが再発型です。

風邪で熱が出た後にみられる“風邪の華”(“熱の華”ともいう)が口唇ヘルペスです。風邪以外にも疲労、紫外線、胃腸障害、外傷、ストレス、老化、抗がん薬・副腎皮質ホルモン薬・免疫抑制薬などで体の抵抗力や免疫機能の低下が再発の誘因となります。

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ヘルペスのじょうずな治し方は?

潜伏するヘルペスウイルスまではなかなかやっつけられません。でも、暴れているウイルスをやっつけたり、あらわれている症状を抑えたりすることはできます。どんな病気でも同じですが、適切な処置をするのが早ければ早いほど、症状はそれだけ軽くてすみますし、回復も早いものです。

何度も再発を経験している方では、“再発の予感”がすることもあるでしょう。そんな場合には、急いで医師に診てもらえば、一歩先に治療の手を打つことができるわけです。

早めに治療するほうが効果的。
再発の予感がしたら、あるいは、口唇ヘルペスの症状が出たら、早い時期に治療を始めるほうが治りも早くなります。治療にあたってはウイルスが増えるのを抑えるお薬(抗ウイルス薬)を使うことが最も効果的です。最近では、軟膏や錠剤の抗ウイルス薬もあるので、手軽に治療できるようになりました。ただし、抗ウイルス薬はウイルスの遺伝子に働いてウイルスの増殖を抑制するもので、ウイルスを殺す作用はなく、また神経節にひそんでいるウイルスに対しても効果はありません。
したがって、症状が出ている間、特に症状の出はじめのウイルスが増えている時期が治療のよい機会なのです。

医師の指示に従いましょう。
かゆいからといって市販のかゆみ止め薬を使うのは、ヘルペスの場合あまり効果がありませんし、薬によっては危険な場合さえあります。自分の判断でいろいろな治療法を試したりするのはあまり関心できません。やはり、なるべく早く医師に診てもらって、ヘルペスと診断されれば、専門的な治療とアドバイスを受けた方がいいでしょう。

ヘルペスの治療法としては、以前はかゆみ・痛みなどへの対症療法しかありませんでしたが、最近では、原因となっている「抗ウイルス療法」という方法が開発されており、効果をあげています。

処方された薬は、必ず医師の指示通りに使うことが大切です。症状がなくなったからといって、勝手に薬の量を減らしたり、使用を中止したりすることもよくありません。

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日常生活で気をつけることは?

口唇ヘルペスは精神的・肉体的ストレスにより体力や抵抗力が落ちているときに再発することが多いのです。そのため、バランスのよい食事をとり、十分に休息することが大切です。日頃から体だけでなく、精神的にも健康な生活を心がけてください。

再発させない体づくり。
ヘルペスにならないようにするためには、抵抗力のある丈夫な体をつくることがポイントです。食事のバランスを考えてきちんととり、適度な運動の習慣を身につけて基礎体力を高めておきましょう。それに、暴飲暴食をつつしんで、胃腸などをいたわることも大切です。

人との接触に注意しましょう。
症状が出ている時期はウイルスの量も多く、感染源になるので、人との接触には注意が必要です。相手が抗体を持っていて抵抗力がある場合には発症しないか、発症しても軽症ですが、相手が重症化しやすいのは、次のようなケースです。

新生児

免疫機能が未発達なので全身に強い症状が出るため、キスなどは避けてください。なお、母親が既に抗体がある場合、抗体が胎盤を通じて新生児に渡り、それほど重症化しません。いずれにしても症状が出ているときは赤ちゃんとの接触は控えるほうがよいでしょう。

抗体を持っていないパートナー

オーラルセックスで相手にGH(性器ヘルペス)を発症させる危険性があります。初感染のGH(性器ヘルペス)は重症化するので気をつけましょう。抗体を持っているのかどうかが気になる人は検査を受けるとよいでしょう。

アトピー性皮膚炎の人

皮膚のバリア機能が低下しているので、皮膚に触れると簡単に感染し、重症化します。

病気などで免疫機能が低下している人

白血病、悪性腫瘍、移植手術後などの患者さんに対しては、お見舞いを控えましょう。

患部に触れないように。
自分自身も患部に触れて感染するので、むやみにあちらこちら触らないように気をつけてください。特に目に関して発症する角膜ヘルペスは失明する危険性がありますので、注意しましょう。といっても、ほとんどの口唇ヘルペスは再発型であるため、本人は既に抗体を持っているのであまり神経質になる必要はありません。

抗ウイルス剤で治療していれば口紅などのお化粧をしてもかまいません。
ただし、次の点には気をつけてください。

  • ●患部に触れた指で目を触らない
  • ●コンタクトレンズを唾液で濡らして装着しない
  • ●患部に触れた後や、外用薬を塗った後には手を洗う
  • ●水ぶくれは破らない
  • ※水ぶくれが破れると細菌感染も加わり痕が残ることもあります。

タオルなどは共用しない。
単純ヘルペスの感染力は強く、ウイルスがついたタオルや食器からも感染するのでこれらの共用は避けてください。

●食器は洗剤で洗う
食器についた唾液の中でウイルスはかなり内外時間生きています。
洗剤できちんと洗いましょう。
●タオルは日光によく当てて乾かす
ほかの洗濯物と一緒に洗ってもかまいません。日光によく当てて乾かしましょう。

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